脂質代謝異常症 症例|泉区和泉が丘の動物病院なら、アニマル ライフ サポート 藤沢市からもアクセス良好

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脂質代謝異常症例①

患者様情報
動物種:犬
品種:トイプードル
年齢:11歳
性別:去勢雄

血液検査を実施したところ高脂血症が判明

治療開始前
総コレステロール:786mg/dl(参照値:111~312)
トリグリセライド:4759mg/dl(参照値:30~133)

内服薬(脂質代謝改善薬)と低脂肪の食事にて治療を開始しました。
(甲状腺機能低下症を併発していたためそちらの治療も並行して行いました。)

検査項目参照値治療前治療後
0日1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月7ヶ月
総コレステロール(mg/dl)111~312786501443 173166
トリグリセリド(mg/dl)49~1664759121205465443

治療前はコレステロール、トリグリセリド(中性脂肪)ともに著しく上昇しており、この高値が続けば近い将来、多臓器への大きな影響が生じることは明らかでした。

治療後1ヵ月で数値に改善がみられ、4ヵ月で総コレステロール、トリグリセリド(中性脂肪)共に正常値まで改善しました。

その後も薬の量を調節しながら良好なコントロールが得られております。

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脂質代謝異常症例②

患者様情報
動物種:犬
品種:ポメラニアン
年齢:12歳
性別:避妊雌

他院での健康診断時に高脂血症が判明したが、治療をしても数値が改善しないとの事で転院されました。

治療開始前
総コレステロール:226 mg/dl(参照値:111~312)
トリグリセライド:490mg/dl(参照値:30~133)

以前より食べていた低脂肪の食事に加え、内服薬(脂質代謝改善薬)を変更して治療を開始しました。

検査項目参照値治療前治療後
0日10日40日ヶ月
総コレステロール(mg/dl)111~312226153177
トリグリセリド(mg/dl)49~1664909397

治療前から胆嚢内に占拠物があり経過観察としていましたが、治療中に胆管閉塞を引き起こしたため胆嚢切除手術を実施しました。

高脂血症により、胆嚢疾患(胆泥症や胆嚢粘液嚢腫など)や肝臓病(脂肪肝、肝炎、肝硬変など)のリスクが上昇します。

治療により、トリグリセリド(中性脂肪)の著しい改善が得られました。

その後も薬の内服で良好なコントロールが得られております。

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脂質代謝異常症例③

患者様情報
動物種:犬
品種:シェルティー
年齢:6歳
性別:避妊雌

健康診断時に脂質角膜症(角膜に白色の沈着物が認められる状態)が見つかりました。シェルティ―は遺伝的に脂質代謝異常症になりやすいため、血液検査を実施したところ高脂血症が判明しました。

治療開始前
総コレステロール: 435mg/dl(参照値:111~312)
トリグリセライド:>500mg/dl(参照値:30~133)

低脂肪食から開始しましたが、4週間後の総コレステロール値の改善に乏しかったため内服薬(脂質代謝改善薬)での治療を開始しました。

検査項目参照値治療前治療後
0日4週6週8週10週
総コレステロール(mg/dl)111~312435435416430201
トリグリセリド(mg/dl)49~166>50081995148

脂質代謝異常症に関連する眼の病気には脂質角膜症(脂質代謝物が角膜に沈着する病気)、脂質集積性房水(前房内に脂質が沈着する病気)などがあります。

その後も薬の内服で良好なコントロールが得られております。

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脂質代謝異常症例④

患者様情報
動物種:犬
品種:ミックス(ポメラニアン×ペキニーズ)
年齢:7歳
性別:避妊雌

歯科処置の麻酔前検査として血液検査を実施したところ高脂血症と蛋白尿が判明しました。

治療開始前
トリグリセリド(中性脂肪):399mg/dL(参照値:31~92)
尿中蛋白/クレアチニン比(UPC):1.20(参照値:0~0.5)

高脂血症に対し、低脂肪食および内服薬(脂質代謝改善薬)を用いて治療を開始しました。ダイエットも行っていただきました。

                  
検査項目参照値治療開始2週間前治療後
0日1ヶ月2ヶ月4ヶ月5ヶ月
総コレステロール(mg/dl)111~312254230228
トリグリセリド(mg/dl)49~16639912041374611891
尿蛋白クレアチニン比(UPC)0~0.51.2<0.1<0.1<0.1<0.1

※尿蛋白クレアチニン比:尿蛋白の定量検査
尿蛋白について:尿蛋白の存在により腎臓へのダメージを引き起こし、慢性腎臓病の進行を起こすことがあります。最近は脂質代謝異常により尿蛋白が認められることが分かっています。

内服薬(脂質代謝改善薬)での治療によりトリグリセリド(中性脂肪)の著しい改善が認められ、蛋白尿も改善しました。

その後も薬の内服で良好なコントロールが得られております。

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脂質代謝異常症例⑤

患者様情報
動物種:犬
品種:ミックス(ポメラニアン×プードル)
年齢:12歳
性別:避妊雌

健康診断での血液検査にて脂質代謝異常(高脂血症)が判明。

治療開始前
総コレステロール:1117mg/dL(参照値:111~312)

内服薬(脂質代謝改善薬)と低脂肪の食事にて治療を開始しました。

検査項目参照値治療前治療後
0日1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月
総コレステロール(mg/dl)111~3121117406221187188
トリグリセリド(mg/dl)49~166604291160153

治療前から胆嚢内に占拠物があり経過観察としていましたが、治療中に胆嚢内容物が充満してきたため胆嚢切除手術を実施しました。

治療後1ヶ月で総コレステロールの数値に改善がみられ、2ヶ月で正常値まで改善しました。トリグリセリドの数値も高値だったが、治療3ヶ月目には正常値まで改善しました。
この症例では甲状腺ホルモン値が低く、甲状腺機能低下症という内分泌疾患も併発しておりました。鼻梁部や背部に脱毛が認められていましたが、治療により毛並みが改善し、発毛しました。

現在は投薬量調整をしながら良好なコントロールが得られています。

<治療前>

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<治療後>

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脂質代謝異常症例⑥

患者様情報
動物種:犬
品種:シェルティー
年齢:14歳
性別:避妊雌

急性肝障害治療中の血液検査時に総コレステロールの上昇が認められ、肝障害が改善した後も脂質代謝の異常が続きました。

治療開始前
総コレステロール:469mg/dL(参照値:111~312)

内服薬(脂質代謝改善薬)と低脂肪の食事にて治療を開始しました。

検査項目参照値治療前治療後
0日1ヶ月2ヶ月3ヶ月
総コレステロール(mg/dl)111~312469275371310
トリグリセリド(mg/dl)49~16687535371

現在は投薬量調整をしながら良好なコントロールが得られています

脂質代謝異常症は好発犬種としてシェルティー、シュナウザー、トイプードル、ビーグルなどが知られており、これらの犬種では重度の異常値を示す事が多いと言われています。
また加齢による進行が認められるため、高齢になって急に見つかる事もあります。
定期的に健康診断を行い、早期発見・早期治療介入を行うことが将来の健康を守るために重要です。