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2022.09.28(水)

こんにちは。
過ごしやすい気温となり、一気に秋模様ですね。

 

 

今回は「肺水腫」についてお話ししようと思います。
肺水腫とは、肺の中に液体が貯留し酸素の交換が行えない状態のことを言います。

呼吸困難を起こしそのまま亡くなってしまうこともあり、

特に心疾患のあるワンちゃん、ネコちゃんは肺水腫を起こす可能性が高いため要注意です。

 

原因

○心臓病による心原性肺水腫
・弁膜症や心筋症などの各心疾患

○心臓病以外の非心原性肺水腫
・発作や頭部外傷による神経障害

 

・コードを齧るなどの感電

・気道の閉塞

・肺炎、肺腫瘍、肺挫傷などの肺疾患

・膵炎や敗血症などの肺以外の全身性疾患

 

症状
○呼吸困難や荒い呼吸(首を伸ばし、腕を開いた姿勢で呼吸します)

○舌の色が紫色(必ずしも起こるとは限りません)
○よだれが止まらない(肺水腫が重度だと、薄ピンク色の液体を吐きます)

○咳(必ずしも起こるとは限りません)

 

肺水腫には様々な原因がありますが、ワンちゃんに肺水腫を起こす最も多い原因に

僧帽弁閉鎖不全症という心臓の病気があります。(上記の原因のなかの弁膜症のひとつです)

心臓には4つの部屋があり、その出入口には逆流を防ぐ弁がついています。

その弁のなかで僧帽弁という弁が加齢性の変化や遺伝的な要因で形が変わり、血液が逆流する病気です。

血液が逆流をすることで、心臓に本来よりも負担がかかり肺からの血液が戻りにくくなります。

結果、肺に水分が溜まってしまい肺水腫の状態になります。

 

心臓病の初期には疲れやすいなどの症状がありますが、飼い主様から見ても分かりにくい事が多いです。

そのため、徐々に悪化し急に症状がでることも少なくありません。

ワンちゃんの場合には、心臓病があると聴診で雑音が聞こえるため、身体検査で病気を発見することができます。

特に7歳以上のシニアのワンちゃんは、1年に1回程度の健診をおすすめします。

また病気によっては高齢でなくても肺水腫を起こすことがあります。

上記の症状があったり、最近疲れやすいなどの症状がある場合はいつでも獣医師へご相談下さい。